人生洋梨

哀しみのルート20

EarthQuakerDevices Plumes 田渕ひさ子シグネチャーカラー 購入官僚

 

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写真のネーチャンが組み立てたってことかな?

 11/19に発表された田渕ひさ子さんシグネチャーPlumes。各色50個限定ということで、迷わずオンラインで即購入。Aqua BlueとMint Grayがあったが印刷と筐体のコントラストがなんとなく気に入ったのでGrayの方にした。Blueも捨て難かったので大人買いするのもアリだったかも。購入後舞い上がってしまいすぐにツイッターでご本人に「Gray買いました!」的なリプを送り、完全にクソリプ大魔王と化してしまった。お恥ずかしい限りです。

 Plumesは確か8月にあったナンバーガール野音から登場して気になってはいたけど、シグネチャーなんて出たら買わざるを得ないよね。中身は通常の緑Plumesと全く同じとのこと。Plumes自体は出て数ヶ月経ってるしまともなレビューが出回ってると思うので大したことを書くつもりはない...と言いつつ結構語ってやがります。嬉しいので感想を書いておきたい、書かせてください。

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早速ナンバガのコピバンをやる前提でボードを組んでみた。

 まずは筐体とかハード面での使い心地の話から。EQD製品を買うのはこれが初めてだけど、シンプルなようでなかなか手の込んだ設計ですね。筐体はMXRのコンパクトサイズよりも一回り大きく、背も高い。スイッチはオーソドックスな「カチッ」ではなく「シャカッ」という踏み心地のタイプ。個人的には小さいMXRサイズで固いスイッチだと踏みづらい気がしているので、これは高評価。一回り大きいと言ってもボスコンと同等なのでむしろ丁度いいサイズ感。ジャックが横ではなく上なのは最近の流行りですね。個人的には横の方が使いやすいけど弄りようがないのでOK。つまみはノーマルのPlumesとは違う白のFulltoneタイプで、これはひさ子さん自身が選んだそう。筐体のカラーと相まってポップな雰囲気がしてステキです。LEDはノーマルと同じなのかわからんが白でどちゃくそ明るい。

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MXRサイズとの比較。

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狂った街かどきらきら...

 次はサウンドについて。はっきり言ってメチャクチャ良いです、コレ。どうせTS系でしょ〜なんてちょっと舐めてたけど、予想の500倍良かった。3つのモードがあり、モード1が最大ゲインでマーシャル系の音、モード2がクリーンブースター、モード3がTSを基本にしてアレンジを加えたもの、とのこと。

 8月野音ではBD-2→ケンタウルスの後段に繋ぎ、モード2でLevel・Gain共にほぼフルでブースター的に使用されていた模様。本人のツイッターでその時のボードが公開されてます。モード2はブースターなだけあり、モード1,2よりもあからさまにデカくて太い音が出る。Level8~9時くらいから急激に音量が持ち上がります。この使い方に関しては自宅でシミュレートするには限界がありますね。早く大きい音を出せる環境で試してみたいところ。ただ、ケンタウルスの後ってことはメチャクチャデカい音量でカッコいい音が出ればよくて、この役割としてはPlumesのモード2はピカイチだと思う。

 個人的に気に入ったのがモード3で作るクランチ。ナンバガのコピーで使う音ではないけど、これは色々な局面で使えると思う。TS系のアレンジだが、TSの温かみを残しつつ高域のキレを増したようなイメージ。この点は説明書でもゴリ押しされている。TSってトーンの効きが弱くてモコモコしちゃうんだよね。個人的にはTSで作るクランチって狙って使う場合はいいけど万能な感じではないと思う。TSだとトーンを3時近くにしても抜けない感じがあるが、Plumesではそこまでトーンのつまみを気にしなくても抜けのいい音を作れる。かと言ってTSの長所である暖かみは失われていないし、BOSSの歪みのジャキジャキした感じとも違う。BOSSのジャキジャキはあれはあれで良いんだけどね。

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サンプルセッティング的な

 という感じでモード3ではすごく使えるクランチが作れます。試奏はもちろんジャズマスターのフロント(筆者がホムセンラッカーでリフィニッシュしダンカンANTIQUITY Iを載せたこだわりのEシリアルジャパン...以下略)だけど、ピックアップとか竿を選ばずに使えるクランチだと思う。Tone・Gain共に効き幅がすごく広いので、クセのある歪みからマイルドな歪みまで何でもいけちゃう。モード2はあまり試してないけどモード1よりもディストーション寄りでキメの細かい音がします。これまた使えそうな予感が。

 3つのモードを合わせて、まさに歪みエフェクター3つ分の役割を1台で果たせると言っても過言ではない。最新鋭のエフェクターは凄いですね。ギターもエフェクターもほとんど中古で揃えてるドケチな筆者は度肝を抜かれました。手持ちの歪み2,3個は軽くクビになっちゃいそうです。結局長々と語ってしまいましたが、ぜひ楽器屋で試奏するなり買うなりして体感してみてほしいところ。限定カラーは即売り切れしたっぽいけどノーマルの緑のカラーリングもイケてます。あれはあれで欲しい。

 てな感じでメチャメチャ気に入りました。中古市場でプレミア付きそうだけど一生売らないで家宝にします。

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オマケのトートバッグはインド綿製で手触りがいい。もったいなくてとても使えない。

 

世界一わかりやすいコーラスの話 その2

 移動中にしかブロギは書かないという誓いを立てたのだが、野球で日本が世界一になって機嫌がいいので今日はもう一発書いておこうと思う。どうでもいいが筆者はヤクルトファンです。山田最高、山田がいないヤクルトなんて考えらんねェよ。自分が書いた記事を後で読み返したら、ツイッターに人生を奪われているせいか無駄に改行が多くて読みにくいしムカついたので今後気をつけようと思う。

 さて、JC-120のコーラスに近い音をコンパクトエフェクターで出す、というのが話の本題であるが、今回は前提としてコンパクトエフェクターとしてのコーラス全般の話をしておきたいと思う。一番大きな枠で捉えれば、アナログコーラスとデジタルコーラスの2者に分かれるが、デジタルも歴史的にはアナログをシミュレートしたものなので(適当)、今回はアナログコーラスにおける違いに焦点を絞る。

 アナログコーラスには大きく分けて2種類がある。コーラスというエフェクトを生み出すのに必要な遅延素子・クロックドライバーの組み合わせがMN3007・MN3101のものと、MN3207・MN3102のものである。筆者は前者を30コーラス、後者を32コーラスと勝手に呼んでいる。遅延素子とかクロックドライバーとか云々、については筆者もよく理解ってないので各自ググって下さい。

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黒い箱に足が8本生えたやつが素子である。

 前者はコーラスというエフェクターの黎明期によく使われたもので、JC-120はもちろんBOSSのCE-2にも使われている。ローミッドが盛り上がる感じが特徴で、「アナログで温かみのあるコーラス」という宣伝文句はこのことを指しているのではないだろうか。後にデジタルになるがCE-5とかCH-1も当初はアナログでこの素子を使用していた。

 後者はBOSSではCE-2の後継のCE-3等に使用されたもので、前者と比べると高域が綺麗に揺れる感じがあり、透き通った感触が得られる。どちらかというとBOSS以外のメーカーのコーラスで使用されるイメージがあり、30コーラスといえばボス、32コーラスといえばマクソンだと勝手に思っている(実際はそうでもない)。

 前回の記事でCE-2がすげーフツーなコーラスであることは話したが、せっかくなのでこれを基準に筆者が所有したことのあるコーラスと比較してみたいと思う。

・CE-3

 BOSS初の32コーラスであり、筆者が初めて所有したコーラス。ほんとはCE-2が欲しかったが高くて買えなかったので。ボスコンがまだ日本製だった頃の製品だが、中古で大量に出回っており4000円前後で買える。個人的にはCE-2よりも好みのコーラスだが、エフェクトON時に音が露骨に引っ込むのが難点。これをなんとかしようとして生まれて初めてのエフェクターMODのドナーになったが、素子を熱でやっつけてしまい使えなくなってしまった。

・CE-5

 CE-3がぶっ壊れたのでピンチヒッター的な感じで購入。現行だし5000円くらいで買える。アナログ回路の初期型を選んで買ったが、現行だからオタク趣味的には何も面白くないし、ツマミが多いのが逆に使いづらかったのですぐ手放した。

・CE-2

 CE-5はイマイチだったししょうがねえな、ということで2万の大枚叩いて購入。憧れの名器がこの手に!みたいな感覚でしばらく気に入って使っていたが、ふと、なんか高い割にはフツーだなと思い、金に困ったので売ってしまった。

 30コーラスは揺れのピークがローミッドに寄っており、良くも悪くもこれが最も一般的なコーラスの音なのだが、6,5弦がボヨボヨ揺れてブーミーな感じになるのが個人的には好きではないことがわかった。

・Maxon CS-505 初期型 キャラメルスイッチ スモールケース

 CE-2を売った後はマクソンに鞍替え。1.2万円で相場よりはかなり安く買えたがこれも高いやんけ。マクソンは32じゃねえのって思ってたがこれは古いからなのか30だった。同じ30でも18V駆動だからか、CE-2よりも全帯域で満遍なく広がる感じがあり好感触だった。ただ結局はそんなでもねえなとなり、18V駆動なのが面倒なのとやはり高く売れるのとで売ってしまった。

ARION SCH-ZD

 結構評判がいいし安いので買ってみた。3000円もしなかったと思う。素子は何だったか忘れた。悪くはないが特段面白くもないし筐体がプラスチックでベリンガー並にショボいので何だかなあと思いすぐ売った。

・BOSS CE-2B 改

 筆者が現在唯一所有しているアナログコーラスで、今まで所有した中で一番気に入っている。CE-2が基本だがベース用にほんの数箇所パーツの定数を変えた製品。あとCE-2にはないエフェクトレベルのコントロールがある。ゴキブリのような見た目からかプレミアのついたCE-2とは違い5000円くらいで転がっている。日本製と台湾製があるが日本製の方が音が良いっぽい。安いし数箇所弄ればCE-2の音出んじゃね?ということで改造の素材にするオタク君が後を断たない。

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DM-3と同じ帽子型のノブが使われている個体は日本製。

 ベース用コーラスはギター用と何が違うのかというと、エフェクトのかかる帯域である。ベース用は低域がそんなに揺れないようにチューニングされている。ベースの低域が無駄にボヨンボヨン揺れるとうるさいということなのだろう。

 CE-2で低音弦のブーミーさが気になった筆者にとってこれは朗報であった。ベース用をそのままギターに使うとあっさりし過ぎなので、コンデンサーの定数をCE-2とCE-2Bの中間にするといい塩梅になった。CE-2と違いエフェクトレベルも弄れるので便利である。

 とまあこんな経緯で現在はベース用CE-2Bを改造したものを気に入って使っている。だがこれは色んなコーラスを試していたら何となく気に入るものが出てきたというだけで、CE-2B改がJCのコーラスっぽいかというとそうでもない。モノラルのコーラスとしてはJCのステレオ出力のコーラスにかなり肉薄しているとは思うが、広がりはイマイチな気がする。まあ広がりすぎるとマイクで拾えないんだしこんなもんでいいか。

 ちなみに、JCのコーラスも30コーラスであり低音弦がブーミーになる傾向はあるのだが、コンパクトエフェクターの30コーラスとは違い、ステレオ出力による広がりでそれを相殺している気がする。(以上の比較における感想は全てモノラルで使用した場合のものである。)

 ここで意外なところからJCのコーラスの広がりを再現する救世主が現れるのだが、既にクソ長くなってしまっているのでまた次回で。

  

 

世界一わかりやすいコーラスの話 その1

参考書にありがちなタイトルだが名が体を表さない典型例である

コーラスといえばローランドJC-120のチャンネル2についてるアレが原点だと思う

スタジオだろうがライブハウスだろうが猫も杓子もって感じのアンプだが個人的にはあまり好きではない

さておき、JCのコーラスは2発のスピーカーをステレオにして生み出される仕組みで、ものすごい広がりがある

これはアンプで音出してる分には心地よくて、結局最高のコーラスはJCのコーラスだと思うんだが、ライブとかでマイク立てて拾おうとするとうまく聴こえないんだなこれが

ステレオで出力してるんだからそれぞれのスピーカーにマイクを立てるという方法があるがこれもなんかイマイチ

音が広がりすぎるのが仇となって、他の楽器と合わせるとむしろ埋もれて引っ込んだような感じになってしまうんだと思う

というわけでJCのコーラスはギター単体で聴けば最高なんだけど、ライブでは使いづらいという結論になる

そこで、JCぐらい音が広がり且つアンサンブルでも音が埋もれない夢のようなコーラス探しの旅が始まるわけである

個人的にコーラスは重要なエフェクターなので、ギター始めてから今まで長きにわたって理想のコーラスを探し続けている

余談だがクリーンにコーラス掛けてアルペジオ弾いてるギタリストは全員The Smithsの影響を受けてると確信している(んなわけねーだろ)

コーラスなんて各メーカーが色んなのを作ってるから枚挙にいとまがないが、JCに近いという点ではやはりBOSSのCE-1だろう

実機を使ったことはない、というのも、値段が高すぎるしデカいから敬遠せざるを得ない(電源も別で取らなきゃいけないし)

Retro-SonicとかいうメーカーがCE-1の音はそのままで使いやすくしました、みたいなのを出しててこれは試奏したことがある

音はサイコーだし本家よりも機能的だしコーラス探しの旅終わりじゃんって感じだったが、なにせ3万以上して値段が高かったのでパス

エフェクター1個に1万以上払いたくないんだ、ケチだから

じゃあ次はってことで考えられるのは、やはり同じBOSSのCE-2

これはJCのコーラスを普通のボスコンサイズに納めましたっていう画期的なエフェクターで、名器と言われてるけど名器なだけにこれも高い

CE-2は相場は2万くらいで買えなくもないので持ってたことはあるが、結局売っている

これ、高い割にめちゃくちゃ"フツー"のコーラスなんだよな、CE-2がコンパクトエフェクターとしてのコーラスのパイオニアでありスタンダードになったんだから当然ではあるが

実際に使った感想だが、JCのアンプで鳴らすコーラスとCE-2の音は違う、コーラスがステレオありきという物理的な障壁は越えられていないという感じがする

CE-2をステレオで鳴らせばいいんじゃねえのということでそういうモディファイも存在するが、そもそもステレオで使うのがめんどくさいからモノラルで使えるやつを探しているのである

コーラスなんて何でもいいよという人にはモノラル挿しして現代でも十分実戦で使えるコーラスである、ヴィンテージでプレミアが付いてるのでわざわざ買う必要はないと思うが

要するに、CE-2はコンパクトエフェクターのコーラスとして世界一フツーな音がするエフェクターである

コンパクトエフェクターとしてのコーラスの話はJCっぽいコーラスの話とは一線を画したいので別の記事で述べる

一回で収めるつもりだったのに一番言いたいことを言いきれていないが、最寄りに着いてしまったので今回はこのくらいにしておく

BOSS DC-2 購入官僚

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免許の更新帰りにドオフ寄ったら相場より安かったので衝動買いしてしまった

ディメンションはDC-3を既に持ってて使ってたけど狙ってたんだよなこれ

DC2と聞くとホンダの某車を思い浮かべてしまうが

早速手持ちのDC-3とベース用のCE-2Bを改造したやつと比べてみた

中身開けたら素子はMN3207で、まあそうだろうなって音(誰もわかんねーよ)

ところでコーラスに関しては無駄にこだわりがあるので別で記事にしたいと思う

ざっくり定義しておくとアナログコーラスには先発のMN3007を使ったやつと後発の3207を使ったやつとがある

前者はローミッドが持ち上がるのが特徴、後者は満遍なく音が広がる気がしている

個人的には30がBOSSらしい音で、32がマクソンぽいと思ってる

んで、DC-2は32コーラスなので端的に言えばマクソンぽい(BOSSだけど)

DC-2は4つのスイッチでプリセットを切り替える仕組みでこんなエフェクター他にねーよって外観をしている

一方でDC-3は普通にコントロールが4つあり、こちらはデジタル

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アナログのDC-2とデジタルのDC-3で音はそんなに変わりはない、むしろDC-3のほうが音作りの幅が広い説があるがそんなことはない(そもそもこんなエフェクターに需要はないが)

音に関しては全然違う、アナログっぽいと言うとビミョーな表現だが確かにそうだ、デジタルのDC-3はRATEを上げてくとシンセっぽいチリチリ感というかショートディレイみたいな雰囲気が出てくる

使い勝手に関してはDC-3はエフェクトレベルをかなり上げないと使えないのでビミョーに使いづらく、コーラスなんぞ使うセッティングの種類はそんなに無いので、スイッチ押すだけでいい塩梅の音が出るDC-2の方が意外と良い

余談だがDC-2のプリセット1はエレハモelectric mistressのフィルターマトリックス的な雰囲気がちょっとある(どうでもいい)

良くも悪くもデジタルのDC-3の方は全体的に薄くかかるというか繊細な感じがして、12弦ギターのシュミレーションみたいな掛かってるか否かわからんみたいな使い方には適してると思う

DC-2はディメンションとは言えど主張する感じがあるので普通のコーラス変わりに使っても面白いんじゃないかと思う

長々とオタク語りをしてしまったがこれは気に入った、使えなかったらそのまま売ろうと思ってたがDC-3との使い分けを考えると面白い

くだらないこと書いてるうちに最寄りに着いてしまった