人生洋梨

哀しみのルート20

12弦ギターとJim Dunlop TRIGGER CAPO

・前回までのア=ラスシ

f:id:BaseBallPear:20200423064442j:plain

再掲

 Fenderのビンテージ12弦アコースティックギター"Shenandoah"を購入した筆者。せっかく12弦買ったし7カポでHotel Califolniaのイントロを弾くぞと意気込んだものの、ネック幅の広さや弦の張力等12弦特有の要素により手持ちの6弦用カポが使えず。そして有名メーカーの12弦用カポを買うが、今度は指板Rが合わなくてダメ。調べてもFenderの7.25R指板用かつ12弦用のカポは世界中探しても存在しないことが発覚。着地点を見失ったカポ探しの旅の結末やいかに。 

・Jim Dunlop TRIGGER CAPOを買ってみた

f:id:BaseBallPear:20200425230354j:plain

同じ形したパチモンが激安で売ってるね

  なんとか12弦でも使えそうな指板Rのきついギター向けのカポがないかなーと思ってダメもとで買ってみた。パチモンも出回ってるけど本家も1500円くらいなのでまあ高くはないわな。一応USA製だし。有名どころでもFenderの7.25Rの指板専用と公称してるやつはSHUBBの6弦用しかないんです。kyserは指板Rが比較的緩めの~とかのんきなこと言ってるし。で、このダンロップのはフラットな指板用とカーブした指板用が別で用意されていて、これはイケるのではと。6弦と12弦兼用ですって書いてるしね。あ、ちなみにゴムの上には自前で100均のフェルトを貼ってます。ラッカー塗装のネックだと塗装が溶けそうなので...

・ゴムの長さが足りひん...

 結果的にはFenderの12弦ギターにこのカポをつけてHotel Califolniaを弾くのはちょっと厳しい感じでした...12弦に使えると謳っているけど弦を押さえるゴム部分の幅が足りないんです。Fenderの12弦の場合、一般の12弦のネックより幅は狭めだと思うんだけど、7カポで使う場合は7フレット部の幅約52mm分はカポで押さえられないといけない。TRIGGER CAPOのゴム部分はギリギリ52mm。あと2,3ミリあればよかったかなーという感じです。

・指板Rは?

 でも単純にゴムの長さの問題だけでもない気がする。ゴム部分のRに関しては良い線いってると思います。ゲージで測ったところ9.5Rくらいでしょうか。7.25Rドンピシャではないけど一般的なカポは12Rとかなので十分フェンダー向けと言って良いでしょう。6弦では汎用のカポより全弦で良い音がします。12弦でも2カポまでなら全然使えるんだけど、微妙な指板Rの差で7カポとかだと6弦側の複弦(なんとかコースとか言うみたい)がうまく押さえられない。

・恐るべし12弦の張力

 あと弦の張力も関係してるっぽいね。TRIGGER CAPOはゴツい見た目の通り押さえる力はかなり強めだと思う。片手で握るには握力54キロの筆者でも結構きついくらいなので。それでも12弦レギュラーチューニングの張力には勝てないみたい。カポの上から手で力を加えれば全弦ちゃんと鳴るけど、手を離せばやはり端の弦が鳴らないことから、弦を押さえる力が足りてないことがわかる。

・総評

 という感じで、12弦に7カポで使うのは構造上厳しいけど、このカポなかなか気に入った。なんか音がめちゃくちゃ良いんです。汎用の安カポと比べると、アルミ素材で軽い割に押さえる力が強いからか、スコーンと抜ける音がする。金属的な音なんだけど開放弦の音にかなり近い感じ。これはアコギ用だけどエレキに使って良い音がする。別で張力軽めのエレキ用もあるけどこっちが良さそう。12弦でも2カポまでならギリギリ良い音で鳴らせます。使えなかったら売ろうと思ってたけど、普通のFender6弦エレキ用にピッタシだったので、12弦用は引き続き探しつつこれはこれで残しておこうと思います。

 あ、音は良いけど使い勝手はビミョーです。クリップ式だけど取り付けにかなり力が要るので女性が片手で取り外しするとかは難しいんじゃないかな...